SMCI暴落・トリプルウィッチング・原油高 — 4重苦で3指数大幅安、S&P 500が200日線割れ 3月20日(金)の米国市場は、(1) SMCI暴落、(2) トリプルウィッチングトリプルウィッチング株価指数先物・株価指数オプション・個別株オプションの3つが同時に満期を迎える日。年4回(3・6・9・12月の第3金曜)に発生し、大量のポジション調整で出来高とボラティリティが急増します。(過去最大規模)、(3) FOMCFOMC(連邦公開市場委員会)FRB(米連邦準備制度理事会)が年8回開催する金融政策を決定する会合。政策金利の変更やドットプロットの公表を行います。後の利下げ期待後退、(4) 原油$98超という4重苦が直撃。S&P 500は-1.51%の6,506で200日移動平均線を下回り、テクニカル的に重要なブレイクダウン。NASDAQは-2.01%の21,648と最大の下落率を記録しました。
4週連続安 — 2025年3月以来最長の連続安 週間ベースでS&P 500は-1.9%、NASDAQは-2.5%、ダウは-2.0%と3指数揃って4週連続の下落。1月27日の史上最高値からS&P 500は-6.77%の水準まで後退。小型株のRussell 2000Russell 2000米国の小型株約2,000銘柄で構成される株価指数。小型株は景気敏感なため、景気の先行指標として注目されます。直近高値から10%下落すると「調整局面」入りとされます。は直近高値から10%下落し、正式に「調整局面」入り。 VIXVIX(恐怖指数)S&P 500オプションから算出される予想変動率。通常20以下が安定、30超は市場が高ストレス状態であることを示す。は26.78(+11.3%)に急騰し、投資家の不安心理が大幅に拡大しています。
金は反発、ビットコインは小幅高 前日のフラッシュクラッシュ(-7%)から金は$4,654(+1.0%)と反発を試みる展開。しかし週間ベースでは数年で最悪のパフォーマンス。ビットコインは$70,420と小幅高も、利上げ観測の浮上で警戒感が継続。WTI原油は$98.23(+2.8%)とホルムズ海峡危機で続伸。
Super Micro Computer(SMCI)が-28%暴落 — 共同創業者がNvidia AIチップの中国密輸で起訴
米司法省が3月19日、SMCI共同創業者のYih-Shyan "Wally" Liaw氏ら3名を、25億ドル相当のNvidia製AIサーバーAIサーバーAI・機械学習の処理に特化した高性能サーバー。NvidiaのGPU(H100/B200等)を搭載し、データセンターでAIモデルの学習・推論に使用。1台数千万円規模。を偽造書類やダミーサーバーを使って中国に違法輸出した疑いで起訴した。 3月20日の取引でSMCI株は-28.37%暴落し22.06ドルに。時価総額時価総額株価×発行済株式数。企業の市場評価額を示す指標。時価総額が大きいほど市場での存在感が大きい。約45億ドルが1日で消失。 連邦検察は本件を「輸出管理輸出管理(Export Controls)安全保障上の理由から、特定の技術・製品の輸出を制限する規制。米国はAIチップ(Nvidia H100等)の中国向け輸出を厳しく規制中。に基づく国家安全保障問題」と位置付けている。 SEC調査・会計スキャンダルに続く3度目の重大問題であり、企業存続リスクが意識されている。一方、代替先としてDell株は当日+5%上昇し、AIサーバー市場の勢力図が塗り替わる兆しを見せている。
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S&P 500が200日線割れ — 4週連続安、トリプルウィッチングも下支えならず
3月20日の取引でS&P 500は200日移動平均線を下回り、テクニカル的に重要なブレイクダウン。過去最大規模のトリプルウィッチングとS&Pリバランスが重なったが、地政学リスクと金融引き締め懸念を打ち消せず。週間では4週連続安で2025年3月以来最長の連続安。
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FOMC: 年内利下げ1回に縮小 — パウエル「インフレは期待ほど低下せず」
3月18日のFOMCで政策金利を3.50〜3.75%に据え置き(2会合連続)。ドットプロットドットプロットFOMCメンバー各人の政策金利予想を点(ドット)で示したチャート。市場は将来の利下げ・利上げ回数の手がかりとして注視します。では年内利下げが1回のみに縮小。19人中7人が「年内据え置き」を支持。PCEPCE(個人消費支出物価指数)FRBが最も重視するインフレ指標。CPIより範囲が広く、消費者の実際の支出パターンを反映。コアPCEが2%に近づくことが利下げの条件。インフレ見通しを2.7%に上方修正。
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FedEx好決算 🚀5/5 — EPS $5.25で+27%ビート、ガイダンスも大幅上方修正
FedExのFY26Q3決算は調整後EPSEPS(1株当たり利益)Earnings Per Share。企業の純利益を発行済株式数で割った値。決算で最も注目される収益性指標の一つ。 $5.25(コンセンサス$4.13を+27%上回る大幅ビート)、売上$24.0B(コンセンサス$23.46Bを+2.3%ビート、YoY+8.1%)。通期ガイダンスガイダンス企業が発表する次の四半期や年度の業績見通し。コンセンサス予想を上回れば株価にポジティブ、下回ればネガティブに反応しやすい。をEPS $19.30〜$20.10に大幅上方修正(旧$17.80〜$19.00)。DRIVE変革プログラムの累計$40億コスト削減効果が顕在化。株価は+9%急騰。
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ホルムズ海峡危機続く — WTI $98超、IEA「史上最大のエネルギー危機」
イラン・イスラエル間の攻撃応酬が続き、ホルムズ海峡のタンカー通行量は約70%減少。Brent原油Brent原油北海で産出される原油の国際指標価格。WTI原油とともに世界のエネルギー価格の基準。中東産原油はBrentに連動しやすい。は$103台、WTI原油は$98超で推移。IEAIEA(国際エネルギー機関)International Energy Agency。OECD加盟国のエネルギー政策を調整する機関。石油備蓄の放出や需給見通しの発表で市場に影響力。は「史上最大のエネルギー安全保障上の危機」と評した。米軍はホルムズ海峡の再開に向けた軍事作戦を開始との報道。
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XPeng(小鵬汽車)が初の四半期黒字 — 納車+126%、海外も倍増
中国EVメーカーのXPengがFY25Q4決算を発表。EPS $0.06(コンセンサス -$0.01)と初の四半期純利益を達成。年間納車台数は前年比+126%で急成長。海外納車はほぼ倍増し、売上に占める比率は15%超に。FY通期粗利益率は18.9%に改善。2026年Q1の納車ガイダンスは61,000〜66,000台。
トランプ政権「橋渡し関税」15%発動 — 全輸入品対象、デベースメント・トレードが加速
最高裁がIEEPA関税を違憲と判断後、トランプ政権は通商法第122条通商法第122条1974年通商法の条項。国際収支の深刻な悪化に対処するため、大統領に最大150日間・最大15%の一律関税を課す権限を付与。IEEPAの代替として注目。に基づきほぼ全輸入品に15%の「橋渡し関税」を発動。同時にFRBパウエル議長にサブポエナサブポエナ(召喚状)裁判所や議会が証言や文書の提出を命じる法的文書。拒否した場合は法廷侮辱罪に問われる可能性がある強制力を持つ。を発行するなど、FRBの独立性に対する前例のない挑戦が続いている。
株価指数先物・株価指数オプション・個別株オプションの3つが同時に満期(SQ)を迎える日のことです。年4回(3月・6月・9月・12月の第3金曜日)に発生し、大量のポジション解消やロールオーバーが集中するため、出来高とボラティリティが急増します。3月20日はCitadel Securities基準で「過去最大規模」のオプション満期となりました。
- 🔍 何が起きる? オプションの満期に伴い、マーケットメーカーのデルタヘッジが解消され、機械的な売り・買いが大量に発生します。S&P 500のリバランスも同日に重なることが多く、特定銘柄の異常な出来高の原因に。
- 📜 歴史的な前例 2020年3月のトリプルウィッチングではコロナショック初期の大混乱と重なり、S&P 500が15分で3%変動。通常日の3〜5倍の出来高を記録するのが特徴的です。
- 🏦 デルタヘッジの解消 オプション売り手(主に大手証券)は、ポジションのリスクを相殺するために原資産を売買(デルタヘッジ)しています。満期になるとヘッジが不要になり、大量の反対売買が発生。これが価格の急変動を引き起こします。
- 💼 投資への影響 トリプルウィッチング前後は「ノイズ」が多く、株価の動きが企業のファンダメンタルズを反映していない可能性が高い。長期投資家は短期的な価格変動に惑わされず、翌週以降のトレンドで判断することが重要です。